スマホやパソコンを使えば、いくらでも様々な形態のデータを書き起こしたり残したりできますが、私は「書くこと」が好き。元々字を書くことが好きだということもありますが、「書くこと」によって自分の精神的な安定や新しい習慣作り、自己成長に繋がると思っています。
- 自分のメタ認知・定点観測ができる
- 振り返った時に、自分の成長や変化を見れる
- 日常の小さな幸せを見つけられる
- 自分がととのう
これらは、私が実際に自分の考えや日々の記録を書き続ける中で感じたことです。
私としては、「書かないことが勿体無い!!」という気持ちなのですが、やっぱり面倒だと思う方、「今時、紙に書くの?」と思う方もいるはず。
そんな方々にも「書くこと」の楽しさや素晴らしさが少しでも伝わってほしい!と思い、以前このような記事を書きました↓
- わたしらしさを知る マイノートのつくりかた
- 続けるほど毎日が楽しくなる。もっともっとマイノート
- 1行書くだけ日記
- 自分を変えるノート術
記事のタイトルにも書かれている通り、「初級編」として4冊ご紹介しています。
(ここでいう「初級編」とは、『「普段手帳やノートに書く習慣なんてない、めんどくさい」と思う方でも、「書くことってちょっと良さそうかも。」と思っていただけるきっかけになる』という意味です。)
今日の記事では、「後編」として、「“書くこと”をより深めたい」という方に向けて、新たに3冊ご紹介したいと思います。
「前編」と比較すると、文字量が多く、やや難易度が高く感じるものもあるかもしれません。ただ、真似してみると面白いくらい“書くこと”を深化させることができます。
気になるものがあれば、是非読んでみてください。
書くことを深化させる3冊
私がご紹介するのは、この3冊です。
- 「メモの魔力」/前田 裕二
- 「人生を変える記録の力」/DaiGo
- 「0秒思考」/赤羽 雄二
メモの魔力
*読みやすさ:★★★★☆
*再現性:★★★☆☆
*勉強になる度:★★★★☆
ここまでメモ魔になるのは難しいかも…?ただ、著者が学生時代から実践してきた内容が具体的に書かれており、内容は理解しやすいです。巻末には自己分析に役立つ100の質問があり、これを本気で取り組むだけで本の価格以上の学びがありそう。
前田裕二さんって?
早稲田大学を卒業後、外資系投資銀行・DeNAを経て、その中で仮想ライブ空間SHOW ROOMを立ち上げました。その後、SHOW ROOM株式会社を立ち上げ、現在は代表取締役社長でう。この“SHOW ROOM”も、前田さんがしたためてきた「メモ」の中からアイデアを出して始まったとのこと。
物心ついた時から父親がおらず、8歳の時に母親とも死別するという経験をされており、「メモ」を書くようになったのも、「有名塾に通う同級生に勉強で勝てなかったことがきっかけ」と書かれています。
小学生の頃から弾き語りをして自分の生活費の足しにするなど、決して経済的に恵まれた環境ではなかったようですが、この弾き語りをした経験・そこで感じたことの記録こそが“SHOW ROOM”の原点だそうです。
この本に書いてあること
前田さんにとってメモとは、「生き方そのもの」
前田さんは常に愛用のノートを持ち歩き、どんな時でもメモを取り続けるそう。
メモによって自分を知り、アイデアが生まれる。メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。メモによって夢を持ち、熱が生まれる。その熱は確実に自らを動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かします。
『メモの魔力』より
前田さんのメモの書き方は、
事実 ▶︎ 抽象化 ▶︎転用
事実(ファクト)を書きっぱなしにしているだけでは何も生まれず、それを振り返って気づきを抽象化する。そしてそれを自分の生活の中でアクションに転用する、という流れ。
同じようなフローの書き方を推奨しているのが、「前編」でもご紹介した『1行書くだけ日記』
その日あったことや感じたことを書き出し、そこからどのような気づきを得るか、その気づきを次にどう活かすかということが書かれており、個人的には『メモの魔力』よりも易しい内容だと思います。
人生を変える記録の力
*読みやすさ:★★★★★
*再現性:★★★★☆
*勉強になる度:★★★☆☆
個人的には、紹介する3冊の中で1番読みやすかったです。記録の効果がチャプターごとに分かれており、自分が気になる目次から読むこともできるのが良い。タイプ別におすすめの記録の仕方が書かれており、書くこと初心者の方でも楽しく読めると思います。
DaiGoさんって?
メンタリストDaiGoさん。この3冊の著者の中、というより、前編も含めた7冊の著者の中で、一般的に最も有名な方ではないでしょうか?人の心をつくることに興味を持ち、イギリス発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介した方です。日々大量のインプットをし、著書も多数。
YouTubeチャンネル内での過激な発言が物議を醸しましたが、個人的にはDaiGoさんの著書は科学的なエビデンスに基づいて分かりやすく書かれており、とても好きです。(発言の内容に賛成しているわけではありません)
DaiGoさんの著書の中でも特におすすめなのはこの2冊
『超戦略ノート術』は、今回ご紹介する『人生を変える記録の力』を読んだ後にぜひ読んでほしい本です。
この本に書いてあること
11の目次を横断する形で、紙に書いて課題を解決する33のテクニックが紹介されています。
目次は、「やりたいことを見つける」「モチベーションを上げる」「ネガティブ思考を乗りこなす」「ストレスに強い心を育てる」など、メンタルに良さそうな内容ばかり。書くことで気持ちを前向きにするテクニックと言い換えられます。
様々な研究結果に基づいたテクニックなので、一定の信頼性はあるものの、科学的な根拠の説明などは興味ない人には響かないかも。(私もそのうちの一人です)
ただ、エビデンスを提示した上で、誰にでも実践できるようなテクニックが示されており、きっと自分に合うやり方が見つかると思います。
自分が克服したいポイントについて重点的に読むこともできるので便利。
0秒思考
*読みやすさ:★★★☆☆
*再現性:★★★☆☆
*勉強になる度:★★★★☆
マッキンゼーで活躍した著者のメモ書きメソッドが余すことなく書かれています。特に「仕事で企画提出や頭を使うマルチタスクが求められる人」におすすめ。個人的には、赤羽さんの一刀両断するような言い方も好き。
赤羽雄二さんって?
著者の赤羽雄二さんは、東京大学を卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わった後、スタンフォード大学大学院への留学を経て、1986年には大手コンサルティング会社マッキンゼーに入社。1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げる功績を残しています。2002年にはブレークスルーパートナーズ株式会社を創業し、大企業の経営改革や経営人材、新事業創出などに取り組んでいます。
(引用元:https://schoo.jp/teacher/416)
本書や、日頃の赤羽さんの発信を拝見・拝聴していると、マッキンゼーで培ったことを多く話されている気がします。
私が日頃使っている音声メディアVoicyでもチャンネルを持たれており、自己成長や仕事での成果の出し方など、ビジネススキルやコミュニケーションスキルに関する放送をしています。
余談ですが、ビジネスで成功されていたり、自分が好きな本の著者さんの生の声や考え方を聞けるVoicy、本当にすごい!
この本に書いてあること
「ゼロ秒思考」とは
タイトルにもなっている「ゼロ秒思考」とは、「瞬時に現状認識をし、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきかを意思決定できること」
この「ゼロ秒思考」が、「A4用紙に自分の考えや頭の中にあることをメモ書きしていくこと」で実現できるというのが本書の内容です。
「書くこと」の効能
本書で書かれている「ゼロ秒思考」の効果は主に3つ。
- 仕事の生産性が上がる
- 対人関係がうまくいく
- 心が澄み切る
本書には、著者が今までの経験の中で感じる「書くことの効能」が、どの本よりも明確に、力強く記されているのが印象的。
メモに書くことで、もやもやした思い、懸念事項、考えも整理される。頭がスッキリする。モヤッとした思いを言葉に直し、手書きをし、目で確認することで、メモが外部メモリになる。そうすると、頭の働きが驚くほど良くなる。
『ゼロ秒思考』より
メモ書きによって、自分の置かれた状況、目の前の課題が素早く可視化され、優先順位も自ずと明確になり、課題が速やかに解決され、好循環が始まり、人間が生来持つ自信とポジティブさが自然に出てくる。
『ゼロ秒思考』より
モを書くと、頭の整理ができる。頭の整理ができるというのは、何が大切で何が大切でないか、今何をすべきか、しなくても良いのか、常に明確にわかっているという状態。
『ゼロ秒思考』より
いかがでしょうか。ここまで言われてしまうと、書いてみようかな…という気持ちになりませんか?
これらの効能を発揮させるために著者が提唱しているのが、「A4メモ書き」です。
本書の中では、A4メモ書きの効果を最大化させるメソッドが余すところなく書かれていますが、今回はそのやり方を簡単にご紹介します。ノートすら必要ない、いつからでもできるやり方です。
①A4サイズの髪を用意する
②紙を横置きにし、横書きで左上にタイトル、右上に日付を記入する
③メモは全て箇条書き。1行に4〜6行、各行20〜30文字が目安
④1枚につき1分で素早く書く
⑤この作業を繰り返し、1日10行書く
いきなり何を書けば良いの?!と思う方も多いと思いますが(私もそのうちの一人です)、そのような人のために、頭を整理したり、生活について考えたり、スムーズなコミュニケーションに繋がったりするような、約200のメモ書きのテーマも用意されています。
まとめ
以上が、私が実際に読んでおすすめしたい、「書いてみたくなる」本3選(後編)でした!
ビジネスの世界で大きく成功している方が日頃やっていることのティップスを手軽に読める本、とても有難いですよね。
正直ビジネスで大きく成功しよう!という野心はあまりないのですが(笑)、成功している方の日々の積み重ねを垣間見れるのはとても勉強になります。
改めて前編のリンクも貼っておくので、是非こちらも読んでいただけると嬉しいです。前編の方が、個人的には読みやすい本だと思います。
どの本にも書かれていますが、「書くこと」で、自分が今感じていること、思っていること、心の奥底で望んでいることなどが俯瞰できるようになり、自分のやるべきことや進むべき道が見えてきます。
特別な知識やスキルは必要なく、ノートとペンさえあれば誰でもできるもの。
紹介した本の中には、いずれも様々な形のちょっとしたコツや考え方が散りばめられているので、とても是非読んで見てください。